ケータイ小説『ハルシオンのいらない日常』 著:ヨウ


完全自己満足の恋愛小説。

好きな芸能人をモデルにすると、ますま す妄 想が膨らんだ。

こんな風に愛されたい!

願いを込めて、物語を綴る。


サイトで更新を初めて数日後。

何人かの読者さんが感想をくれたり、 『更 新待ってます』といった、嬉しくな るレビ ューを何個ももらうようになっ た。

ミチとうまくいっていない私は、寂しさ を 埋めるようにひたすら小説を書き続け た。

ミチに、こんなことを言われたいな。友 達 に、こんな相談事を聞いてほしいな。 そん な思いを、叶えるかのように――。





気付くと、週1ペースで長編小説を1冊 完 結させてしまうほど、創作ペースは早 くな っていた。

《前から読んでました!いつもランキン グ に入るなんてすごいですね!》

読者からの私書箱メールで、私は自分の 小 説がランキングに入ったことを知っ た。

あまり気にしていなかったけど、久しぶ り に読者数を確認したら、すごいことに なっ ている。

「30万人!?ウソ!」

まさか、こんなに多くの人に読まれてい る なんて……。信じられない。