「奈緒ちゃんは、何部なの?」
いきなり、諒さんに聞かれて、戸惑う。考えていたことが考えていたことだけに。
「えっと、料理部です!」
「家庭的だねー、料理、上手そうだし。」
褒められて嬉しくないわけじゃないが、巧はどうなんだろう。
ちらっと見てみる。
なんか、怒ってる?
いやいや、怒らせるようなこと、してないしー!


「おい、巧!ぼんやりするなよ!俺、ちょっとトイレ行ってくるから、よろしく。」
「あぁ。」
諒さんは、行ってしまった。なんか、気まずい。
「ここ、座っていい?」
諒さんの座っていた席に座ってもいいか、巧にたずねる。
ま、接客中だけど、大丈夫だよね!
郁もいざとなったら、いるし!



巧はぼんやりと、考え込んでいる。どうしたのかな?
「奈緒、あとで、話したいことがある。」
「うん。分かった!後で教えて!」
なんだろう。想像もつかないけど、今、巧が考え込んでいるのって、そのこと?


とにかく、今は巧と2人っきりだし、楽しまなくちゃね。
そう思い、私は巧とのおしゃべりを楽しんだ。
巧もたくさん、話してくれたし、幸せ、かも!


〜奈緒視点END〜