磐戸「…っ!! 誰だ!! 私に何のようだ!!」
リリ「俺の名前ですか……睡蓮…です。
そうですねぇ。
俺が何故ここに来たのかは
貴方が一番わかっているのでは?」
磐戸「はっ、よく見たらガキじゃないか。
今から警察を呼「ばせるわけないだろ。」!!」
リリは磐戸に向かって短刀を向ける。
月明かりを受けてキラキラと光放つそれは
磐戸を青ざめさせるには十分だった。
リリ「貴方は自分の利益の為に
ヤクザと関係を持ち
ライバル会社の重要人物を殺させ
さらに圧力をかけさせることで
何社も倒産へと導いた。
貴方は自分だけの利益を得る代償として
何人もの人を陥れた。
俺は…貴方を許さない。」
磐戸「どこにそんな証拠があるんだい?
好き勝手に言うのも大概にしてくれ。
私は忙しいんだ。
そんなヒーローごっこに付き合っている暇は…「これを見ても同じことを言えますか?」…!」
床にばらまかれたのは
写真や殺された人の情報が。
そして
リリ「この写真の日付を見てください。
4月○日、K社社長が殺された翌日に
あなたが多額のお金を引き出し
ヤクザに渡している瞬間です。
…まだしらばっくれるつもりですか?」
磐戸「…チッ、めんどくさいガキだな。
じゃあなんだ?この私を殺すのか?
貴様のようなガキに出来るとは思えないがな」
リリ「いやぁ、ねぇ。
出来る出来ない以前に
貴方のようなクズな人間のせいで
俺の人生に支障をきたさせると困るので。
大人しく捕まってください。」
磐戸「…残念だったな。ガキ。
私はな、捕まるわけにはいかないんだよ!!」
いきなり磐戸は襲いかかる。
リリは往生際の悪さに呆れながら…
──ドコッ
鳩尾に拳を入れる。
磐戸「くっ…そぉぉ。」
鳩尾を抑えながら、ずるずると床に倒れる。
リリ「残念ながら貴方は俺には勝てません。
安心してください。
(ピーポーピーポー…)
もうすぐ警察が
・・・
貴方を捕まえに来ます。」
リリは警察が来る前に、窓から飛び降りた。
