今日、君が結婚します

「・・・久しぶり、平瀬」


「松原くん・・・あっ、泉美はまだ会社の中だよ。今日は残業・・・」



「今日は平瀬に会いに来たんだ。ちょっと時間いいかな?」



「えっ、でも・・・」



「泉美のことで相談したいことがあって、話聞いてくれる?」



会社から少し歩いたところにある小さな喫茶店。


常連客しか来ないような昭和モダンのこの場所は私のお気に入りの場所。



エビピラフが安くて美味しいから頻繁に通っている。



あの後、罪悪感はあったものの泉美の相談と言われ頷いた私は彼をここに連れてきた。



ここならこんな時間に会社の人も来ない。あの時は幸い、誰も周りにいなかったけれど私も社内恋愛をしているからあまり変な噂を立てられたくなかった。