「落ち着いた?」



泉美の家から大和くんに支えられて車に乗せてもらい、彼の部屋に連れて来られた。



大和くんは温かいコーヒーを淹れてソファに座る目の前に置いてくれるとあたしの顔を覗き込みながら隣に座った。



「うん、ありがとう」




コーヒーいただくね。目の前に置かれたマグカップを手にする。



包み込むように持つと冷え切っていた指先が温まってきた。



そっとコーヒーを口にすると少しだけ心も潤ってきた気がする。



「大和くん、どうして相談してくれなかったの?」