カーテンの隙間からキラキラと光が降り注ぎ、ことねのベットを照らしている。

「ふぁ〜っ」


ことねは、大きく背伸びをし、ゆっくりと体を起こす。


久しぶりに熟睡できたような気がする。


「そうだ、小太郎に報告しなきゃあね。」


窓をあけ、清々しく空を見上げ、小太郎を思い描く。


「小太郎、聞いてる?
鈴木三郎先生に、小太郎の気持ち伝えたよ。
白衣の天使軍団には、鈴木三郎先生に伝言しといたからね。」


『ことね、ありがとう。
僕も病院懐かしかったよ。』


「小太郎、いたんだ。」


「うん。今、飛んできた。」


「2つ、小太郎の願いがかなったね。
3つ目は何?
ここまできたら、2つも3つも一緒。
引き受けるから、言ってみて?」



『3つ目はね、
僕がいつもいる月の横に、大きな星があってね、今日の夜9時に、東の空からその星が流れるんだ。
流れている間に、ぼ、僕のことを何でもいいから、考えてほしい。
こんなこというの恥ずかしいんだけど、お願いしてもいいかな?』



「そんなの簡単…いつも通りに…」


『ん?いつも通り…?』


ことねの頬が赤くなり、下をむいたまま


「うんん、何でもない。
やってみるよ。」


『…で、願いが3つ叶ったら…』


「叶ったら?
何か起こるの?」


『僕にもまだわからないけど、その後、月の使者が僕を迎えにきて、僕に指令が下されるんだ。』



「小太郎、大丈夫?
叶えていいの?」


『うん、僕が決めたことだから。
何かあれば、すぐに飛んでくるよ。』


「うん。
じゃあ今晩、実行するよ。」


『うん。』


ことねは、小太郎の気配のある場所を見つめて、実行することを誓った。