【短編】恋しちゃダメですかっ?

「あの…先生、突然ですが…」


鈴木三郎先生は唾を飲み込んだ。


「小太郎、おぼえてます?」


鈴木三郎先生は、目をキョロキョロさせて、宙を泳ぎながら。


「小太郎…くん?」



「はい、小太郎です!!」


「はい、知ってます。
長い間、僕と一緒に過ごしましたから。」


「その小太郎から鈴木三郎先生に伝言です。
お礼をいいたかったみたいなんです。
『ありがとう』
と、伝えてほしいとの事でした。ついでにそちらの、白衣の天使軍団にもありがとうと伝えてください。」



「でも、小太郎くんは、半年前に亡くなってるんですが…?」


「いいんです。
深く聞かないでください。」



鈴木三郎先生は、何が何かわからない様子だったが、次の部屋の検診が待っているため、白衣の天使軍団と流れるように部屋に入っていった。