亜希先輩にヨシヨシと頭を優しく撫でられると、 腰を引き寄せられ、その腕に抱きしめられた。 その温かい抱擁に。 亜希先輩の匂いに――。 少し落ち着き、安らいだ。 「先輩。ありが…」 感謝の思いを伝えようと、抱きしめられた状態で、顔だけを上げた私の言葉は。 最後まで告げることはできなかった。 ザッ 砂を蹴る音に振り向くと、目を見開いた水戸先輩がいた――。