「はい」 森本哉太から視線を逸らして手渡した私の腕を、彼が掴むとそのままグッと引き寄せられる。 「「キャーーーッ!!!!」」 彼のファンの嫉妬が入り混じった悲鳴。 その悲鳴に振り向けば、女子の集団に睨まれた。 こわっ!! このまま殺されるんじゃなかろうかってほどの迫力に小心者の私は首を竦めた。