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陸上部が練習している場所にその子を案内するため、話題を探りながら中庭を通り抜ける。



哉太の好きなポニーテールが私の肩の上で軽快に弾む。



「あの…。どなたかお知り合いが?」



と、視線でその先を促せば。



柔らかな笑みを浮かべた彼女の唇が微かに動いた。