開いた口が塞がらないとはこのことか…。 傍まで来た彼が私の髪を弄びだした。 「…さ、触らないでっ!!」 動揺を隠せず、うわずった声がでた私に。 彼はクククっと喉を鳴らすと、 「どうする?」 私の耳元に唇を寄せ、人を試すような甘い声色で囁いたのだ。