「…はぁン…クチュ…んんっ…か…なた…」 よく晴れた昼下り。 校舎一階の玄関付近の人目につかない階段下で繰り広げられている事情に軽く目眩がした。 私、高宮 桜(タカミヤ サクラ) 現在、高二。 ここ旭が丘高校の陸上部のマネージャーである。 そんな私には、遂行しなければならない課せられた使命がある。 それは――。