「終わったあああ!!!」



「オメデトウゴザイマス。
………まさか、
一問も間違えなかったとは…。」



「えへへ。すごいでしょ?
私が本気出したら、こんなもんよ!」



「んじゃ、この調子で、
テストも満点取れるよう、頑張って。」



「はいはーい。了解☆」



「んじゃ、そろそろ寝るか?」



「うん、そーだね。」



―そう言って、立ち上がろうとしたら、



「っ!??」



―急に持ち上げられ、
気付けば、お姫様抱っこ状態で、
蒼の腕の中。



「ちょ、な、何すんの?」



「いいじゃん。
俺が海を抱っこしたくて堪らないんだもん。
ちょっとくらい、いいでしょ?」



「…っ…。」



また、さっき見た、優しい笑み。
私はこの笑みに弱いらしい…。
抗議の言葉は口から出ず、
大人しく身を預けることをした。



その後、寝室に着いて、
そっと優しくベッドの上に下ろされた。



「………っ………。」



横になる私に蒼の顔が近付いてきて、
そのまま、唇に、
キス
された。



「嫌?」



そう言われながら頭を撫でられると、
何も言い返せなく、
私はついつい首を横に振ってしまった。



「よかった。」



蒼は心底安堵したような表情を見せ、
何度も何度も私の唇に
触れるだけの長い長いキスを落とした。



私は、ふわふわとした気持ち良い感覚に
襲われて、気付けば、眠りに就いていた。