「あのー、一つ、
訊いてもよろしいですかね?」
「どうぞ?」
「先生は、
私の親戚の方だったのですか?」
「は?」
「だって、私を引き受ける人たちって、
私の親戚の人だったんじゃ…?
それに、さっき、
『 引き受ける人が今日、
用事があるから、
迎えてくれって頼まれたんだ。 』
って、先生本人が言ったんじゃん。
だから、先生は私の親戚の家族で
その責任者の人が帰ってくるの
待ってるんじゃ…。」
「海って、本当に信じ込みやすくて、
騙されやすいのな。」
「へ?」
「そんなの、嘘に決まってんだろ?
海を俺の元に
連れて来るための口実だよ。」
「へ?」
「だって、本当のこと、言ってたら、
海は此処に来ないだろ?
ここが、俺の家だって。」
「そりゃ、そうだ。
…て、ええ!!!???」
先生はにっこり微笑んだ。
「海。俺と一緒に住まない?」
「はい!??」

