それ以降ぽつぽつと光る石が発見されていった。
12月24日初夏のクリスマスイブの日、南半球
ブラジルアマゾン川の中流の大都市マナウスは大雨だった。

環境資源研究所の所長サントスグランデは雨の中
不気味に光る石を研究所の原生林の林の中で見つけた。
雨具を身に着けぬかるみを見回りをしていた時だ。

恐る恐る眺め言っているうちにピカッと光ってピンク色に
変化した。徐々に輝きは落ち着いてきて白っぽい普通の石に
なってしまった。そっと手で触れてそのまま持ち帰った。

ペルーではピクニックの家族が牧場の池の中に輝く石を発見
して大騒ぎになりパトカーまで出動した。チリでは教会の
裏の薄暗い墓地の中で不気味に輝く墓石を司祭が発見、

神の祟りかと恐れおののいたがよく見ると墓石の後ろの丸い
小石が光り輝いていたのだと分かった。やはり大きく輝いて
ただの小石になってしまった。司祭はその石を持ち帰り
マリア像の下に安置して十字を切った。

南アフリカではダイアモンドの採掘現場や鉱山でそのまま
持ち帰った人もいれば博物館に届けた人もいた。フィンランド
ではビバーク中の登山家が氷河に輝く不思議な石を持ち帰った。