千歳一遇のチャンスが到来した。
カシミール独立運動は激化していった。
ムシャラフはパキスタン東部にイスラム戦士を終結させた。

いよいよカシミール奪還の日は近い。
ムシャラフの心は高鳴った。

カルギルでインド軍施設へのテロが激化し
住民移動が始まった。

南は南へと難民の列が連なり、ついに
5月カルギルの町はイスラム過激派に占領された。

インド軍はミサイルともども南下しカルギルの町を捨てて
スリナガル山系まで退却を完了していた。
ムシャラフは50年目にして宿願のカルギルを奪還したのだ。

ここでパキスタン正規軍を大量に送り込めばカシミール南部の
制圧は可能かもしれないがあまりに危険すぎる。
決断しようとすると石が不気味に輝く。これは罠かもしれない。

和平交渉を探るシャリフ首相から待機の指令が来た。
国境で数万のパキスタン正規軍が待機する。
カルギルでイスラム武装勢力がじっと息を凝らして待機する。

1日が過ぎ二日がたち交渉は決裂した。三日目未明、
インド空軍による大規模な空爆が始まった。
カルギル周辺からカシミールの峡谷に沿って
日夜空爆は続いた。

実効支配線を越えれば全面戦争になる。
パキスタン側から対空ミサイルを一発でも発射すれば
これもまた全面戦争だ。全面戦争は核に直結している。