「和哉のことが、好きです」


 叶わない恋なんだ、これは。でも、伝えたい。君に、この気持ちをーーー。


「俺もだよ」


 いつもの和哉の声が聞こえた。


「俺も、美和のことが好きだよ」


 そう言って和哉は、いつかわたしにやったように、わたしの頭に手を載せた。


「俺の初恋の相手は、お前だ」


 やっぱり和哉とわたしは兄妹だーーー。



【Fin】