あたしが中へ入った瞬間、ガチャガチヤと鍵をかける音がした。
「「………………。」」
沈黙を破ったのはあたし
「……あの、広瀬?」
「なんだよ」
なんで不機嫌なの?
「なんで鍵っ」
てか、あたし閉じ込められてるよ
あたしはこわくなって裕太がきたら後ろに下がってた。
これが間違いだったんだ
ドンッ
いわゆる壁ドンになってしまった。
「こうして2人っきりになるため」
ええええぇ!?
顔が徐々に近づいてきたと思ったらもう遅かった。
「広瀬って、え?……んんっ……ふぁ」
「黙ってろ」
どんだけ俺様なんだよっ。
「んあっ…」
「沙希…」
抱きしめられると落ち着く。
「沙希、ごめんな」
え、別れ話じゃないよね?
「あたしのこと……嫌いになっちゃった?」
「なわけねーだろ
俺は絶対お前を守っていきたい
逆にこんな俺でいーのかよ」
よかった、嫌われたらどーしようかと思った
「広瀬がいいの、広瀬しか好きになれないんだよ」
少しの沈黙が続いた
なんか言ってよー。
「それに俺…渡辺とお前がキスしてるとこみたんだ。それで、ムカついて教室にいる女にキスしてた」

