「ない!ないの!!」
そういいながらがばんをバサバサっとなかをばらまきがさがさと探している。
もう花沢さんが冷静さを失っている。もうヒステリックになりかけだ。
でも次の言葉でそんな呑気に考えることができなくなった。
「ないの!!私の大事な…大事な………………お母さんの形見のネックレス!!!」
…ネックレス?
…ま、まさか…………
そのときバチっと花沢さんと目があった。花沢さんの目が人を疑っている。
そしてそのまま目線は私の手元へ。
目線を追うとそこにはやっぱり私が見つけた綺麗なネックレス。
…なんか不味くない?
