キミさえいれば





早いもので、凛と付き合い始めてから半年の月日が流れた。


俺達は本当に仲が良くて、この半年ケンカなんて一度もした事がなかった。


ーと言うより、凛とはケンカになる要素がない。


凛は俺が歴代付き合って来た女の子の中でも、群を抜いていい子だった。


大抵の子は、俺が少しでも他の女の子と話そうものなら、浮気者だのなんだのと食ってかかってくる。


メッセージの返信が少しでも遅れれば、遅い!何してるの?と大騒ぎ。


でも、凛はそんなことを一切しない。


合気道の練習が遅くなって待たせた時も、ニッコリ笑ってお疲れ様と言ってくれるし、家まで送ってやれば、いつもありがとうと言ってくれる。


メッセージも俺が送らないと自分からは送って来ないし、凛に関してはもっとワガママでもいいくらいだ。


多分、俺の方が好きの度合いが大きいんだろう。


そんなことを思っていたら、大亮が急に窓の外を見て叫んだ。


「あっ、凛ちゃんだ」


大亮とは三年になってから、同じクラスになった。


そのせいか、毎日が騒がしい。


「これから体育なんだな」


大亮の言葉にグランドを見ると、体操服を着た凛が久保田と一緒に歩いている姿が見えた。


「凛ちゃん可愛いよな~。天使みたい」


大亮がデレデレした顔で凛を眺めている。


「おい、大亮。あんまり見るんじゃない。

大体、お前が凛ちゃんって呼ぶのは許せない……」


凛はお前がまだちょっと苦手なんだ。


馴れ馴れしくしないでもらいたい。