キミさえいれば

二年生になると有難いことに、私と美咲は同じクラスになった。


美咲はそのサバサバした性格からクラスのみんなに頼りにされ慕われる存在で、その美咲といつも一緒にいる私は、自然に友達が増えていった。


先輩が居て、友達がいる。


そんな幸せで充実した毎日を過ごしていたある日の生徒会の集まりの日。


いつものようにガチャンと扉を開けると。


「あ……」


目の前に飛び込んで来た光景に、何がなんだかわからず呆然と立ち尽くす私。


でも状況が飲み込めてくると、急に顔から汗が噴き出して来た。


「ご、ごめんねっ、二人とも。

こ、これからはノックするから……っ」

 
必死に謝るものの、申し訳なくて仕方がない。


「いいよ、凛。そんなに気にしないで」


あっさり答える美咲。


いや、気になるでしょ? 普通。


でも、田辺君もさして気にしてない様子だし。


どうしてそんなに冷静でいられるんだろう?


「キスなんて別に。

凛だって、黒崎先輩とするでしょう?」


「えっ? あ……」


美咲の言葉に、思わずうつむいてしまう。


私と先輩は……。


「うそっ。先輩と凛って、まだなの?」


そんなの……。


正直に答えられないよ……。


「マジかー。ひゃー。そりゃすげぇな」

 
そう言って田辺君が、ビックリして目を見開いた。