その後母さん達と合流すると、境内の露店でたい焼きを買って食べた。


「凛はしっぽから食べるんだな。父さんは頭から食べるんだよ」


「うん、なんとなくしっぽから食べちゃうんだよね。

たもっちゃんは?」


「俺? 俺もしっぽ派」


「あら、二人ともそうなの?

私は洋二さんと同じで頭からよ。

白石さんは?」


「私ですか?

私は真ん中から行っちゃいますねぇ」


「…………」


え、と……。


もしかして母さんって、ちょっと変わってるのかな?


あえて何も言わないようにしよう。


「じゃあそろそろ帰って、おせちでもいただきましょうか?」


黒崎さんが言った。


「あ、すみません。

その前にお手洗いに行ってもいいですか?」


妊娠しているせいか、トイレが近いんだよね。


「いいわよ。じゃあここで待ってるわね」


みんなに待ってもらうのがちょっと恥ずかしかったけど、私はトイレへと向かった。


わぁ、めちゃくちゃ人が並んでる。


こういう時、女子トイレはやっぱり多いね。


仕方なく順番を待った。