「…あ、はい…」


へんな沈黙


「………センター前日、ありがとう」


「……?」


「………君が祈ってるって言ってくれて


…………誰のどんな言葉よりも


嬉しくて、頑張ろうって…思った」




せんぱいの低い声が

震えながら

わたしに向かって話してる

多くは語らないのに

少しずつ話すせんぱい




「………ありがとう」



そう言ってせんぱいは私を抜かしていった