「私は、天然じゃない!由葵は、私の事を知りすぎ。
だからこそ、勘違いをする。

分かり合えてない!

私は、その由葵の知ってることが私のすべてじゃないと思う。

本当の私を知らないから・・・。

違う私を由葵は考えている。
その勘違いが私を束縛するの。
本当は裏で悪いこと考えてるような奴だよ!

なのに、良い子だとか・・・。



だから、由葵は嫌。」

ふたりは絶句している。


「じゃあ、私帰るよ。」
くるりと背を向け、一目散に走る。



私はさっき放された手首に痛みを感じながら走った。

雨は、降り続いたままなのに私はそんなの気にしなかった。