PINKY DAYS

「ウチが
“結実の事スキなんじゃないのー?”
ってふざけて達川に言ったんだよ。そしたら、ムッとふくれてさ。私がそこにあった紙飛行機を見てたらなんか文字が透けて見えてね?見ようとしたら取り上げられたのー!そんでね、ポカポカ叩いて
“ほらー、やっぱり好きなんじゃん?あ、ウチは達川なんて対象外ですぅー”
なんて言った瞬間。殴られそうになるから避けたら・・・結実が居て・・・。
ほんと・・・ゴメン!!!」

全部言い終えた由葵のサラサラの髪が揺れる。

でも、こう聞くと・・・。
達川くんも散々だなぁ。
いい災難だね。

私は静かに心の中で思った。

でも、紙飛行機がばれなくてよかった。


恋愛初心者。
まだ何の経験も知恵もない中学1年生としては、恋愛って不思議で複雑だと思う。

みんな赤い糸で結ばれてるなら、こんな思いを抱えないのに。

でも、すると面白味もないんだよね・・・と考えていた。


「ちょっと!結実?聞いてるの?」


その強い一声で現実に引き戻された。


どうも私は最近、哲学的になるらしい。
私、気色悪いなぁ・・・。