PINKY DAYS

夏は、日が暮れるのが早い。

でも、その割にはあっさり暗くなってしまうのだ。



あのケンカからしばらくたち、梅雨明けした。



「由葵、待ってよ~~っ」

「ほらほら、急ぐよ!あと一週間で夏休みだよ!サマーバケーションだようっ!」


私たちの関係も、“雨降って地固まる”って感じで晴れ晴れしていた。


前より、お互いの絆が深まった。




逆に達川くんとはライバルになっちゃったけど・・・。



私は、初夏の爽やかな空気を一気に吸い込んだ。

「よしっ!由葵、学校まで競争だっ!よーいどん♪」

私は大きく駆け出す。