曇り空な入学式かぁ。
雨が降らなくてよかった。

窓に映る空を見上げて、少し短めのため息をつく私。

真新しい制服につつまれて私は緊張していた。
鏡で何度も自分の姿を見た。
これからずっとあこがれのセーラー服を着て過ごすなんて夢みたいだ。

式まではまだ時間がある。
でも、その一分、一秒、すべて早くすぎていけばいいな。

私はとっても式が待ち遠しい。


そろそろかな。


玄関のドアを思いっきり開いて駆け出し、隣の家のチャイムを鳴らす。
私の、学校へ行く時の楽しみ。

「由葵!!起きてる~~?」

「あ~、結実、おはよー。早いね!」

「えへっ、待ち遠しくてたまらなかったんだよ。」

由葵は私のお隣で幼なじみ。
もう遊んだりした回数は軽く100回は超えてるんじゃないだろうか。

私たちは肩を並べて、学校へ歩いて行った。
幸せそうな笑顔を浮かべて