「あのね、言いたいことはたくさんあるんだ。でも、まとまりづらくて…。文章変になるかもしれないけど、私の想い、聞いて?」



「…」




その無言は、聞いてくれるってことでいいよね?




少し、深呼吸をして、ゆっくり話し出す。




「私ね、波岡くんと付き合えて…幸せな生活があると思ってた。確かに思ってた通り、幸せだった。……最初のうちは。ねぇ、私たち付き合ってるの?…話しかけたって無視。メールしたって返信ない。すれ違っても素通り。…そのわりには、他の子には私と全然違う態度で接しててさ」



「…」



「私のこと…もう嫌い?飽きた?…それとももともと、好きじゃない?波岡くんの気持ち、わかんない。わかんないよ…。だからさ、私のことフりたかったら、フって?」



「…」



「お願い……っ」




もういっそのことフってくれたら、この気持ち…少し楽になると思うから。




でも、それよりも……残酷な答えだった。







「話ってそれだけ?…俺、用事あるから」



「えっ、…」





波岡くんは、教室から出て行った。