君の気持ちを知りたい

「……あ、あのね、遥…」



「んー?」



あれからちょうど1週間後の日曜日の今日は、遥の家に遊びにきていた。



遊びに……というか、相談……というか、なんというか……。




「わ、私ね……」



「……うん、なに?」



私がなかなか言い出さないからか、遥は見ていた雑誌から私のほうに視線を移した。




「……その、あのこと、なんだけどね」



「うん」



とうとう来るか、とでも言うように雑誌を閉じた遥。



「……森田くんはとっても優しい人で、明るくて、一緒にいて元気がでる人だと思う」



「……」




「そんな人が私を好きだなんて、すごいことだし……嬉しい」



「……うん」



「で、も……。


波岡くんをね、……忘れられてないの。
自分でも、おかしいと思う…」



そう、本当に、おかしいよね。



別れたいと思ったのは私。


手離したのも私。


なにかを言おうとした彼を無視して逃げたのも私。



私。



なのにどうして……


まだ、好きだなんて。