_____それから、考えた。
森田くんは、とてもいい人で……一緒にいて楽しい。
出掛けた翌日からの学校生活でも、気まずい顔一つせずに接してくれた。
挨拶も明るくて、たまたま私が落としたシャーペンをすっと拾ってくれたりして。
もし、もし……森田くんとお付き合いをしたら、きっと、私のことを考えてくれて、いい関係が築けるんだろう。
だったら、それでいいじゃん。
森田くんは私のことが好きだって言ってくれてるんだもん。
……だけど。
そう思えば思うほど、頭をよぎる人がいた。
なんでよ、どうしてよって思うのに……本当に、なんでだろうね。
あんなにひどく終わらせたはずなのに……
波岡くんが、頭に浮かぶの。