あれは、高校1年生。半年くらい前___。




暑苦しい毎日の中で、俺はひそかに片思いをしていたのを覚えている。


そんなとき、あの子に『放課後残ってほしい』と言われ、委員会のあと残ったんだ。









誰もいない図書室で、向かい合う二人。



俺は緊張をかくせない。



けど、それ以上に目の前の辻村は、緊張しているようだ。



緊張、ってかパニックになりつつあるかもしれないが。






かわいい。



一言でコイツを表すとすれば、この四文字が一番しっくりくるだろう。



なんせ、辻村の噂をする男友達は多い。



最初は興味なんてなかった。



けど、一目見たときから…その友達たちの心が分かる気がしだして。




委員会が一緒になって、やっと少しは近づけて。



それだけでも俺は嬉しいのに。





「あ、あのっ、…好きです!わわ、私と付き合ってください!!」





え…!?