_______苦しい、苦しいよ…。


利用されていただけ…。

顔を真っ赤にしたり、愛しいと思っていたのは私だけ…。
私ばかり翻弄されて…。
苦しい、苦しい、助けて、こんなの…。

ティアナから一筋の涙が伝い落ちる。


「嫌だよ、助けて…!」


ギィ………



ティアナが書庫室の扉を開けると、強い風が中から吹いてきた。



「こんな感情、いらない…っ!!!!」




『…それが、あんたの願い?』




これが、甘くて残酷な悪意との、出会い。