とっさに私はその女子を突き飛ばしていた。


…あ、やり過ぎた…。

そう思ったのもつかの間、
私はもう一人の女子から水をかけられた。


「何してんだよ!謝れ!」


…謝りたくない。

そう思った私は鞄を持って教室から走って逃げた。

「っあ!てめぇ、逃げてんじゃねぇよ!!」


後ろから斎藤の罵声が聞こえる。

でも私はそんな声に耳も傾けないで、ただただ走った。