side * 春琉



矢口先輩の事件も片付き、平穏な毎日がまた戻ってきた。



気づけばもう7月。
もうすぐ夏休みだ!



今年の夏休みは部活が忙しいと思うけど、部活が休みの日は4人でおでかけする予定もあるんだよね。




楽しみだなぁ♪




「春琉っ!

なにニコニコしてるの?
楽しそうね?」




そう言いながら麗華は、まだ来ていない松田くんの席に座った。




「うん!
もーすぐ夏休みでしょ?

陸部の合宿もあるし、4人でおでかけする予定もあるし、楽しみだなぁって♪」




考えただけで、ますます頬が緩んできちゃった。



「なに、この可愛い生き物…」





なんて、麗華が呟いていたことは知るはずもなかった。




「最近の春琉、その髪型多いね。可愛い♪」



ふふふっと笑いながら麗華が私の頭を撫でた。




「そーかな?

えへへ…ありがとう!」




最近の私は、前髪をアップに上げてピンでとめ、後ろ髪は残したままカチューシャをしている。



部活とか体育のときは邪魔だから、ポニーテールとかが多いけどね。