キミの笑顔が大好きだから。

「水沢に手ぇ出さないでください。

いくら先輩でも…許しませんから。」


桜井くんは、怒ったようにはっきりと言い放った。



「なっ……によ!


〜〜っ…
もういーよ!好きにすればいいじゃない!」


そう言って矢口先輩は私を思いっきり睨むと、走ってどこかへ行ってしまった。







「水沢?
大丈夫か?何もされなかったか?」


桜井くんが心配してくれたけど、怖くて声が出ない。

先輩に呼び出されていたこと、さっき桜井くんがいてくれなかったら、陸部のみんなを傷つけてしまったこと……。



今まで誰にも言えなかったことが溢れてきて、声が出ない。