ついたのは、体育館裏。



先輩はくるっと私の方を向くと、少し笑みをうかべて言った。



「答え、決まったわよね?」





「……はい…。」


私は俯きながら小さく返事をした。






「桜井くんと縁を切って、陸部のマネージャーも辞める?」








「……」





俯きながら、頷いた。



涙が零れた。
絶対泣かないって決めてたのに。






これで、終わりだね…。


みんなを突き放さなきゃいけない日々が始まる……。





先輩は、私が頷いたのを確認すると満足気に笑って、


「これから、光に退部届を渡しに行ってね。」



と言い残して去って行った。






……退部届…。

渡さなきゃ、だよね…。






部活が大好きだった私が、
ここ1ヶ月間休んだことなかった私が、部活を無断欠席したってだけで、何かあったとは気づくと思う。





「………いかなきゃ。」



私は、昨日家で泣きながら書いてきた退部届を光先輩に渡すために、グランドへと足を進めた。