クスクスと笑いながら、3人の先輩達は去って行った。







マネージャー…やめたくないよ。



もっともっと、走る部員を近くで見たい。



支えたい。力になりたい。







桜井くんと、縁を切る……?









やだ。




やだよ…。








あんなに楽しかったのに。

その時間すら、なかったことにしなきゃいけないの…?




なんでこんな……。




気づけば、涙がぽろぽろと落ちてきていた。


「……ヒッ…ク……ッ…グス…」



その場に座りこんで、動けない。



誰もいないグランド。

こんなに広いグランドで、たった1人。





ねぇ、誰か教えて下さい。


どうしたら、陸部を守れますか?



ちっぽけなあたしには無理ですか?








考えても考えても分からなくて。


どうしようもないくらい寂しくて。





止まる術を知らない涙は次々と零れ落ちてきていた。