キミの笑顔が大好きだから。

入学して1ヶ月。



やっと学校にも慣れてきて、毎日平和に楽しく生活できていたはずなのに…。










1週間ぐらい前の、放課後。


部活が終わってから、帰ろうとしていたとき。



いつも陸部をフェンスの外から見学している3年生3人に、声をかけられた。







「ねぇ、ちょっと。」




私はコーンを片付けている最中だったが、思わず顔を上げた。



「あなた、陸部のマネージャーの、水沢春琉……さんよね?」



(えっ…
なんでこの先輩、私の名前……。)



「はい…。そうですけど…?」




すると先輩は、コーンを持っていた私をつま先から頭まで眺めるようにして言った。



「………ふん。
大したことないじゃない。」


鼻で、笑いながら。











ん?

そりゃ、私はスタイルだってよくないし、チビだし…。


普通以下ですよ?



そんな私に何の用だろう…。