「そいつ、俺のなんだけど。勝手に触ってんじゃねぇ」 さっきよりも低い声で、男たちに言う。 私も見てて少し背中がゾクリとした。 ナンパしてきた男2人は逃げるように去っていく。 こわ・・・かっ・・・た。 足の力が抜けその場に座り込む。 「大丈夫・・・じゃないか」 助けてくれた人は私の顔を覗き込むと、ハンカチを出して 「涙拭きな。メイク崩れるよ。それ、返さなくていいから」 そう言ってくれたんだ。 これが、先パイを好きになったキッカケ。