その甲斐あって。

「…………かはっ……!」

咳込むように、三浦が息を吹き返した。

「三浦君!」

涙を溜めたまま、それでも麗華の表情が晴れ渡る。

それとほぼ同時に、AH-1Sコブラのメインローター音が近づいてきた。

救護ヘリが到着したのだ。

しかしその爆音は、周囲にいた人民軍のディアボ達もこの場に呼び寄せる。

小川分隊を仕留めようと、58式小銃で発砲してくるディアボ達。

「撃て!撃ち返せ!」

自らもM4カービンのトリガーを引きつつ、小暮が叫ぶ。

「救護ヘリを守れ!絶対に落とさせるな!」

谷口も89式小銃で迎撃する。