「三浦君!」

ようやく麗華が、三浦に近づく隙を見つけた。

駆け寄り、傷の具合を確認する。

幸い息はある。

だがやはり出血していた。

脇腹に7.62ミリ弾が命中。

弾は貫通している。

とりあえず手持ちの救急用品で応急手当を施す。

「三浦君、大丈夫?三浦君!」

麗華が声をかけるものの、気を失っているのか返事はない。

一刻も早く医療設備の整った場所に搬送する必要があった。