だがどんなに高い技量を持っていたとしても、それを上回る物量には太刀打ちできない。

58式小銃やH&K G3で武装した人民軍、中東某国軍残党の激しい抵抗は、ゴーストたった一人で押さえ切れるものではなかった。

「チッ…」

弾切れになり、リロードする度に、ディアボの軍勢とゴーストの距離は詰まってくる。

折角核コントロールを押さえたというのに、この場でゴーストがやられれば、また核を奪い返されてしまう。

それでは潜入した意味がない。

「流石に一人での防衛は無理があったか」

次々と体を掠めていく銃弾で、ゴーストの体が血に染まる。

紅の死に化粧で、ゴーストは壮絶に笑って見せた。