小川は三浦に頷きかける。

「わかった…大丈夫、同じ分隊でお前をずっと見てきた…お前には自分を律する力がある…指揮官の位置に立てば、お前にも分隊長としての自覚が芽生える。俺はお前を信じる事にする」

「…有り難うございます」

頭を下げる三浦。

微かに笑みを浮かべ、小川は新しい分隊長の姿を見る。

それは初めて部隊を任された、かつての自分の姿を見ているようでもあった。