と。

『こちら小川、聞こえるか』

二人の持つ無線から、小川の声が聞こえてきた。

『こちら小川、二人とも無事か』

もう一度、小川の声。

「こちら三浦、小川分隊長聞こえますか」

三浦は返答を返す。

『無事なんだな?』

少し安堵したような小川の声。

『罰は後でたっぷり与えるとして…今どこにいる?』

「俺とマットは、現在都心部の赤の広場前にいます」

三浦は無線を握り締めた。

「麗華達の乗っていたブラックホークの墜落地点…二人は機内で生存している模様」