「……!」

サンダース分隊とヴァイパーの間を遮るように立つ、一人の男。

年齢は20代。

野生の獣を彷彿とさせる精悍な顔つき。

茶色の髪の毛もぼさついてはいるものの、どこか狼を連想させるような髪型だ。

穏やかな表情ながら、あくまで眼は紅く鋭い。

体のラインがはっきりと出る黒のウェアにジーンズという出で立ち、日本古来の日本刀のような刀剣。

サンダース分隊の前で、彼は跳躍した。

『飛んだ』と言ってもいい。

ヴァイパーがホバリングしている、およそ5メートルもの高さまで飛んだ彼は、腰に帯びたその刀剣を抜刀!

ヴァイパーの尾翼を一太刀の下に斬って捨てた。