謙也さんのいる四人部屋には謙也さん、一年男子、二年女子がいるらしい。そこに私が入るのだそう。
たった今部屋に引越しが終わり、一軒家なみに広い部屋の一番奥の私の部屋にいる。
「…お疲れ様です」
「おう。荷物が少なかったから良かったものの…まあ、いいだろう。俺の部屋は隣。まあ札があるから解ると思うがな。」
「…あ、プレート作ってないです、私」
「何!?あー…まあ、今絶賛サボってるしな
制服買いに行くついでに作りに行くか!」
「え…いいです。一人で…」
「バカ野郎俺はデートがしてぇんだよ」
「デッ…」
久しぶりに驚いた。
謙也さんといると表情筋がよく動くうえに喋ることが多いようだ。
「さ、着替えてとっとといくぞ!」
「…はぁい」
ーーー
私はゆるいポンチョにスキニーを履いて、ちゃんとキャスケットをかぶった。部屋から出ると隣の部屋からかっこいい謙也さんが出てきた
「…変わりますね。」
「…似合わねえって言いたいのか?」
「いえ…とても似合ってます」
「お前の可愛さにゃ負けるさ。さ、いくぞ」
さらりと歯の浮くようなセリフを言ってのけると手を差し出した。カバンから財布を出して手に乗せるが違う!と可笑しそうに言われた
「手だよ、手!あっははは!」
「あ…ん、うぅ」
唸ってから手をそろりと乗せるとぎゅぅと握られる。暖かい。でも、どうしてか痛い──
「あ」

