「は、ははっ。ほんと最悪。高校デビュー失敗じゃん。」
何もかもが嫌になって、こんなしゃべり方になっちゃう。嫌な子って思われても仕方ない。
「引いた?メークまでして頑張ってる子みたいで笑える?…嫌いになった?」
葵を見つめていった。
「引いてない。がんばってるのはみんな同じ。それに、嫌いになるわけないよ?わたしも、今までで1番波瑠と仲良くなりたいと思ったんだよ。」
強くて、少し潤んでる。葵の瞳がわたしをしっかり見ている。
そのまま葵はわたしを抱きしめた。
小さくて力も弱いけど、力いっぱい抱きしめてくれた。
「波瑠…1人じゃないよ。」
あぁ…もう。
涙しか出ないじゃん。

