青い春


「はぁはぁ…」

 どんだけ走ったんだよ。ここどこ?
 息切れが半端ない。

 とりあえず、近くの公園に入った。

 ベンチに座って呼吸を整えた。
 
 やっちゃった…
 なんも言わないで出てきちゃったし…
 カバン置いてきたし…
 今更戻るのきついし…
 てか、戻れない。

 会いたくない。

 葵に見られたよね?
 せっかくの高校デビュー、台無しじゃん。

 このまま消えたい。


 いや、嘘です。消えたくはない。

 せっかく友達ができたから。
 葵はほんとにいい子だから。
 葵だけでいいからわかってほしい。
 わたしのこと。
 受け止めてほしい。

 「波瑠!!」