「ゆかり、今でも宮本くんのことが気になるんでしょ」
「そんなことないよ」
麻耶の言葉に首を振った。
もう、宮本への気持ちはない……はずだ。
「嘘ばっかり。気にしてるでしょ。
クラス替えのたびに一喜一憂して、宮本くんを廊下で見かけたらわざと違う通路を通ってみたりして。
同じクラスになってからもあからさまに避けてたし。
それはさ、ゆかりの中で宮本くんの存在が大きい証拠じゃないの?
そうじゃなきゃ、二年も前のことだし気にしてないならもうちょっとは普通に接することが出来るはずじゃない」
麻耶に痛いところを突かれ、思わず俯いた。
確かにその通りだと思ったからだ。
どうしたら宮本に会わないか、喋らないで済むか、そんなことばかり考えていた。
私の高校生活は宮本を中心に行動していたことになる。



