二年越しのバレンタイン


驚きのあまり言葉を失う。
これは夢だろうか?

宮本は真剣な眼差しを私に向けていて、雰囲気からして冗談ではなさそうだけど。

ただ突っ立ってるだけの私の手に宮本は箱を握らせた。


「いろいろ本当にごめん。驚いたよな。でも、ほんの少しでも望みがあるなら俺は市原と付き合いたいと思ってる」

「へっ?」

宮本は何言ってんの?
次から次へと思いもよらないことばかり起きてついていけない。


「自分勝手なことばかり言ってごめん。
市原にとっちゃ迷惑な話だとは思うけど、俺の気持ちを伝えたかったんだ。
それで迷惑ついでに返事を聞かせて欲しいと思ってる。
一ヶ月後のホワイトデーの放課後にこの教室で待ってるから……。呼び止めて悪かった。
話を聞いてくれてありがとう」


何度も謝り、最後は一方的に喋って宮本はドアを開けて教室から出ていった。